- 1 実際に入庫した自動車で得た経験から、代車をお得に使う為の情報やリスクをご紹介。
- 2 事故やトラブルで確認しておきたい、修理中の代車は出る?出ない?有料?無料?
- 3 代車が必要な時は、どんな時?
- 4 ディーラーで代車は借りれる?
- 5 ディーラーの代車を使用中の費用について
- 6 代車で自損事故や交通事故にあった時の修理代は
- 7 代車をスムーズに借りるコツ
- 8 事故で車が動かないけど、代車はすぐにある?
- 9 代車を借りる時に知っておきたいポイント
- 10 代車を業者別に比較
- 11 代車が借りられなかった時は
- 12 代車にまつわる保険は
- 13 ロードサービス特約で代車費用が補償されることも
- 14 ロードサービスでレッカー搬送時の代車サービスと代車費用特約の違いは?
- 15 代車費用特約に未加入でも、代車費用(レンタカー)が補償されるケースも
- 16 レッカーが可能な自走不可能な状態を説明
- 17 保安基準を満たさない状態とは
- 18 代車特約を途中で契約できる?
- 19 まとめ
実際に入庫した自動車で得た経験から、代車をお得に使う為の情報やリスクをご紹介。
代車が必要な時は、事故や故障などのトラブルが発生している時です。お客様が忙しかったり、はじめてで知識がなく任せっきりにして本来必要のなかった請求が来たりすることもあります。
事故やトラブルで確認しておきたい、修理中の代車は出る?出ない?有料?無料?
代車はどこでも借りられる?
自動車の販売店、車のキズへこみなどを修理する板金塗装工場や、故障や点検、車検をおこなう整備工場がサービスとして、無料で利用できる代車を用意してるところが多くあります。
どんな時に有料になるの?
一般工場や中古車販売店での有料の代車というのはレンタカーになります。ディーラーでは、予約制であることがほとんどで、空いてない時は有料もしくは、レンタカーの案内をされます。
自動車保険が関わってくると
自損事故、交通事故で自動車保険での対応時、車両保険を使う時、代車特約がある場合は、対応が変わってきます。
代車が必要な時は、どんな時?
事故などでの板金塗装や故障した時の修理・整備の時
自損事故や交通事故での板金塗装などの修理、故障・トラブルの時の部品の交換や整備の際、損傷状況や内容によっては長期間、車が使えないことになります。特に普段から車に乗ってる人は、突然車が使えなくなると、生活に支障がでます。
注意
車のエアロパーツなどは、受注してからしか作られないパーツもあります。入荷まで早くて2週間なんてこともよくありますので、純正オプションのエアロパーツがついてる車に乗られているお客様は特にお気を付けください。
車検の時
車検の時に代車を借りることもあります。スピード車検や、最低限の内容での車検の場合は、当日や翌日に完了することもありますが、それも工場によって違います。新車登録から初めての車検の場合は、交換部品も少なく、時間もそんなにかからないと思います。
ですが、年式、走行距離によっては点検に時間もかかり、交換する部品点数も多い可能性も高くなりますので、車検に3日、4日ほどかかることもしばしば。部品によっては、入荷までに数週間かかる部品や、入荷の目処が立たないなんて部品もあります。
簡易的に見てもらってたとしても、点検中に交換部品の追加があり、その部品がすぐに入荷しないこともありますので、事前に工場に料金だけでなく、スケジュールなども相談しておくことをおすすめします。
車の買い替えの時
乗っている車の売却が先に決まり、購入予定の車が納車されるまでに時間がかかるんだけど、その間車がない。事故などで所有のお車が廃車になるぐらいの損害で、急遽車の購入の必要性がでたけど、買いたい車を探すのに時間がかかったりすることもあります。
前者のケースは、販売店が用意してくれることもありますが、後者のケースはまだ購入先も決まってなく、代車を借りる先がない為、ご自身で用意しなければならないことも。
リコールなどの無償修理の時
「リコール制度とは、設計・製造過程に問題があったために、自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行った上で回収・修理を行い、事故・トラブルを未然に防止する制度」がありますが、発表されてから所有者のもとにハガキや封書などで連絡が来ます。
ディーラーでしか、修理はできませんので、ディーラーに予約を入れてその個所の修理をしてもらいます。リコールには、無償修理が可能な期間・条件があり、例えば10年、10万キロ以内と決まってることもあります。不具合がわかりにくかったり、中古で購入の場合は前のオーナーがその修理を済ませてなかったりすることもありますので、お気を付けください。
ディーラーで代車は借りれる?
突然の依頼では、有料もしくはレンタカーに
ディーラーには、その販売店の規模にもよりますが多くの代車が用意されています。ただディーラーでは、車検、リコールの件数が多くあり、代車は多くても、予約でいっぱいなことが多いです。
その為、交通事故や自損事故で急に代車が必要であったとしても、代車特約など未加入であれば、代車の空きがなく、予約待ちになるか、有料、もしくはレンタカーの案内がされると思います。
ディーラーの代車を使用中の費用について
ガソリン代は
基本的には、満タンで貸し出されているはずなので、ガソリンを満タンにして返却する必要があります。これは、ディーラーだけに限らず、他の板金塗装工場や、整備工場、車両販売店の代車でも同じです。もし、満タンでなかった場合は借りた時のメモリまでガソリンを入れましょう。
代車が汚れてしまった場合
ボディ周りは長期間の利用で、汚れの具合にはよりますが、洗車まで、する必要はないと思います。洗車して返却されるとうれしいです。ただし、内装に関しては利用規約に汚損について有料になる条項もあります。
代車で自損事故や交通事故にあった時の修理代は
基本的にお客様の負担になるケースが多いです。
代車をスムーズに借りるコツ
お店や工場によって、少し違うかもしれませんが、見積もりなどの際に代車の確認もしておいた方がいいと思います。無料であるか、車種はどんなのがあるか、借りれる期間はどのくらいかなど事前に確認しておかないと、せっかく修理に出したいと思ってもお客様が代車が必要な場合、それまでのやり取りが無駄になってしまいます。
事故で車が動かないけど、代車はすぐにある?
事故などで損傷が大きく動かせない
事故などで車が動かせないほどの損傷で、自走ができない方は、レッカーでの搬送が必要になります。レッカーは、加入している自動車保険に付帯しているサービスで無料にて可能だと思います。代車が必要な方はすぐに保険会社や修理会社にご相談ください。
代車を借りる時に知っておきたいポイント
代車を借りれる期間
基本的には、修理期間中で修理が完了すれば、返却しなければなりません。例えば、修理は平日に完了しているけど、週末しか修理会社もしくは店舗へ営業時間内に行くことが難しい時は、事前に伝えておいた方が、貸し出し中の会社も、助かると思います。
代車のグレードは
普通の板金塗装や、車検や故障での修理の時の代車は、あくまで無料のサービスであることが多いため、車種は空いているものを優先して貸し出されることになります。自動車保険の車両保険に付帯している代車費用特約に加入してある方は、同等クラスが借りれます。ただその代車費用特約の契約内容で日額設定がある方は、その金額以内でのレンタカーになります。
喫煙可能な車両は
工場や会社によって違うと思います。喫煙可能な車両を用意している会社もあると思いますが、基本的には喫煙されない方がいいかと思います。
チャイルドシートは
貸し出ししている会社もあるようですが、お客様の使っているチャイルドシートによって、取り付け方法が異なり、代車につかないということもあります。
代車の確認をされるときに、お持ちのチャイルドシートと問題なく装着可能か確認することをおススメいたします。
代車が故障やパンクなどした時は
万が一、代車が故障やパンクなどした時は、まずはJAFや、自動車保険に付帯している無料のロードサービスを使います。無料代車は会社によって、お客様の他車運転特約を利用できるため、任意保険に未加入の場合もありますのでお気を付けください。
ロードサービスに連絡したときに、代車を借りてる工場や会社に連絡することをおススメします。もし、そのロードサービスで対応しきれない状況の時は、代わりの代車の用意などをしてもらわなくてはなりません。
代車を業者別に比較
ディーラー
車検時は、予約すれば基本的に無料です。事故や故障などでの緊急時には空きがなく有料、もしくはレンタカーでの対応になります。
車検専門店
ほとんど無料ですが、軽自動車が多い店舗もあるようです。一部メニューのみ代車が無料だったり、代車不要割引を設定してある会社、車検時間が短いのが売りの会社では有料と決まっていることもあります。
有料の場合、金額は店舗によって異なります。台数に限りがあるのと、1日で整備できる台数も限られていますので、予約も必要です。
ガソリンスタンド
ほとんど無料ですが、店舗によって代車自体がなかったり、有料のところもあります。金額も店舗によって異なります。台数に限りがあるのと、1日で整備できる台数も限られていますので、予約も必要です。
整備工場、板金塗装工場
車種は、幅広く用意されていることが多く、無料で借りれるところがほとんどです。工場の規模によっては、代車自体がないところもありますのでご注意を。
代車が借りられなかった時は
レンタカーやカーリースを利用する?
代車が借りれなかった時はカーリースやマンスリーレンタカーを検討される方もいらっしゃるかと思います。ただ、普通に借りるととても高額になってしまいます。
長期間契約で日額を格安に抑えたサービスも
最近では、ウィークリー、マンスリーで日額を格安に抑えた長期間のレンタカーのサービスがあります。代車がどうしても必要なお客様で、借りれるんだけど利用シーンに合わない車種しか用意されなかった時は、探してみることをおススメします。
代車にまつわる保険は
代車が必要な時に便利な特約がある
自動車保険の車両保険に加入することで、付帯できることが多い代車費用特約、自己所有車以外の車の運転をしているときなどのトラブルをカバーする他車運転特約など、代車が必要な時に便利な特約があります。
他車運転特約
他車運転特約とは、他人から臨時で借りたお車(レンタカー・代車を含みます)を運転中の事故でも、ご自身の保険が使える特約です。自動車保険は、事故などで利用する際は運転者に関係なく対象の車の保険が適用されます。
他車運転特約があると、他人に借りた車、修理工場や販売店にに借りた代車を傷つけたり、事故を起こした時にも自分の保険の契約内容の範囲で、適用されます。借りてる人や会社、工場にかかる負担を軽くすることで、安心して運転できます。
他車運転特約は、いつ加入してる?
他車運転特約は、自動車保険加入時に自動的に付帯している損害保険会社も多くありますが、そうでない保険会社もあります。その為、自己所有の車以外を運転する可能性がある方は、契約内容の確認をしておいた方がいい特約になります。
他車運転特約の注意点
他車運転特約は、あくまでも契約者自身の自動車保険を適用するため、その契約の範囲内でしか補償がされません。特に年齢が若い方は、保険料を抑えるなどの理由で、契約時に運転者限定、年齢制限を設定している場合が多いです。
この条件を満たしていないと、代車を家族や友人に運転してもらっている際に起こした事故などには適用されない可能性があります。ご自身の損害保険の契約内容を把握して適用範囲を知っておくことで、余計なトラブルを防ぎましょう。他人の車と言えど、保険を使えば同じように等級が下がります。
代車費用特約
代車費用特約(レンタカー費用特約)とは、交通事故により車両が工場にて修理となった場合、その期間、契約者がレンタカーを借りる費用(実費)を補償してくれる特約です。
代車費用特約は車両保険に付随する特約なので、基本的には車両保険にも加入する必要があります。車両保険加入時に自動的に付帯されている損害保険会社もあります。
損害保険会社によって名称が違います。
損害保険会社により「代車費用特約」「レンタカー費用特約」「事故・故障時代車費用特約」など名称に違いがあります。
代車費用特約の補償範囲
代車費用特約は事故や故障での修理期間中、代車が必要になった際に発生する費用を補ってくれる特約です。借りれる車種は、特約に日額の制限を設定していなければ、同等クラスの車種が用意されます(輸入車の場合は違うこともあります)。日額の制限を設定している方は、その金額内で借りられる車種となります。
追突事故などの10対0の被害者の場合を除き、補償される日数は故障時で15日、事故などの場合で30日が多いです。対象はあくまでレンタカー会社保有の車になり、友人や知人から借りた車は適用外です。
代車費用特約を使うと翌年の等級はどうなる?
代車費用特約は車両保険で補償される事故、というのが使用できる条件となります。よって、一般的には車両保険を同時に使うため、翌年の保険は1等級ダウン、または3等級ダウンとなり事故有等級が適用されます(事故のタイプにより異なる)。
しかし、車両保険を使わず代車費用特約だけを使った場合、ノーカウント事故として等級が下がらない保険会社が多いです。ただし、等級の判断は損害保険会社により異なるため、事前に確認しましょう。
代車費用特約のメリット、デメリットは
メリットは代車費用特約を付帯しておくと、補償額の範囲内でレンタカーや代車費用が補償されます。普段から通勤に車を使っている、子供さんの送り迎え、家族の病院への送迎で頻繁に車を利用されてる方は、事故にあった時でも、修理内容や損害金額に関わらず、スムーズに車が借りれます。
デメリットは、やはり保険料が高額になってしまうことです。日額の制限を設定していない場合、車種によっては年間1万円を超える保険料がかかることもあります。お客様の年間の保険料、保険等級、車の使用状況に応じて、必要かどうかを判断しましょう。代車費用特約には加入したいけど、少しでも保険料を抑えたい方は、日額の設定を設けることで保険料を抑えることも可能です。
ロードサービス特約で代車費用が補償されることも
代車費用が補償される条件は保険会社によって違います。代車が必要になった時には保険会社に連絡して補償内容を確認しましょう。
保険会社に確認をとらずに、自分で代車を用意した場合には対象外となるケースもありますので注意が必要です。あくまで、緊急時に一時的な移動手段として貸し出されますので、補償期間は短いこともあります。
ロードサービスでレッカー搬送時の代車サービスと代車費用特約の違いは?
補償内容・範囲が、補償日額や日数(上限)、適用条件(事故や修理・レッカーけん引の有無などによる違い)、損害保険会社の指定工場での修理が条件になっている、などがあります。
代車費用特約に未加入でも、代車費用(レンタカー)が補償されるケースも
契約している自動車保険が、ダイレクト型ではなく代理店型の自動車保険であれば、レッカー搬送時のみ、レンタカー費用が補償されることがあります。
レッカーが可能な自走不可能な状態を説明
保険会社が定めている、自走不可とは、「自力走行できない、または道路交通法上運転してはいけない状態(ただし、ご契約の車に直接生じた偶然な事由に起因する場合に限る)」になります。物理的にお車が動かない場合に加えて、事故などによりお車の部品が故障し保安基準を満たさなくなった場合は、自走不可と判断されると思います。
保安基準を満たさない状態とは
単純に走行できないということではなく、ミラーが割れている、ヘッドライトの割れ、テールランプの割れ、ウインカーが点灯しない、バンパーが壊れてぶら下がっている等、走行するのが危険な場合、動きはするがボディーとタイヤが干渉して異音がする場合などです。
※ヘッドライトの損傷に関しては、搬送時が昼夜どちらかなどもありますが、保険会社によっては無料搬送の対象外になることもあるようです。
代車特約を途中で契約できる?
変更できると思います。ただし、お客さんの契約内容によってはすぐに難しいということもあるかもしれません。もちろん、事故してから加入しても意味はありません。
まとめ
- 代車が必要になる可能性がある時は、早めに保険会社や入庫するディーラーや工場に相談しましょう。
- ディーラーや多くの工場で無料代車はありますが、事前に確認しておかないと空きがなかったり、有料の場合もあります。
- 代車やレンタカーのボディ周りの損傷や、内装の汚損で別途料金が発生することもありますので、借りる際のチェックは必ずしておきましょう。
- 自動車保険が絡む自損事故や交通事故の際は、保険会社や修理工場に任せっきりにはしない。
- 代車費用特約のみを使う場合は、等級が下がらないケースもあります。修理代や保険料などを計算して賢く使うことでお得になります。
- 自走不可の場合は、保険に付帯している無料のロードサービスを活用してレッカーすると、代車費用が短い期間ですが補償されることもあります。
- 車は動かせても、保安基準を満たさない場合はレッカーでの搬送が必須です。
- 状況次第では、代車費用が補償されないこともあるので、事前にしっかり確認しましょう。