何に困ってますか?
  1. 代車
  2. 自動車保険
  3. 修理代

大切な自動車保険の等級について

自動車保険の等級とは

自動車保険(任意保険)の「等級」とは、一般的にノンフリート等級別料率制度で保険料の割引率を定めるための区分のことをいいます。

ノンフリート等級別料率制度とは

ノンフリート契約における契約者間の保険料負担の公平性を確保するための制度。自動車保険の、「ノンフリート契約」とは契約者が所有または使用する自動車の総台数が9台以下の契約のこと。個人の方は、基本的にノンフリート契約の自動車保険に加入。

※「フリート契約」とは、10台以上の契約のこと。

等級はどのように決まるの?

自動車保険の等級は、契約者の事故実績に応じてリスクを1~20等級に分類しています。自動車保険を初めて契約する時は、6等級が適用されます。その後、自動車保険を1年間使わなかった場合に、翌年度の契約の等級が1等級上がり、保険料の割引率が上がります。

交通事故を起こしてしまい自動車保険を使った場合には、翌年の等級が1回の交通事故につき(3等級ダウン事故の場合)3等級下がり、事故有係数が適用されます。
同じ等級でも、前回の契約で自動車保険を使った場合は、事故有係数(低い割引率)が適用されるため、前回の契約で自動車保険を使わずに1等級上がった人と比べて、保険料は高くなります。

※2台目以降の車を新規で契約するときは7等級が適用されます。

※一部の共済では22等級まであります。

等級が変わるタイミングは

契約の更新手続き1年に1度です。保険の開始日から満期日までに、事故があったかどうか、事故があって保険を使用したかどうかで、等級が上がったり下がったりします。ただし、保険を使っても等級が下がらない「ノーカウント事故」などもあります。

等級は保険証券で確認できる

ご自身の等級を把握されていない方は、保険証券などで確認しましょう。確認できるのは保険証券だけでなく、損保会社や共済のサイトにログインして見れることもあります。

保険会社の切り替えをお考えの方

等級は、他社に切り替えても引き継ぐことが可能です。他社から自動車保険を切り替える時、一番心配なのは等級がリセットされないかだと思います。せっかく無事故で長年運転してきたのに等級が下がることになれば目も当てられません。切替のタイミングは、更新時がおススメです。1年間無事故を続けてきて、やっと等級が上がるので少しでもロスはなくしたいものです。

※共済などでは等級制度が異なり、引き継ぐことができない場合もあります。

保険会社が変われば等級がリセットされるわけではない

6等級より低い等級になってしまった自動車保険を、いったん解約して他社で新たに加入し直せば、また6等級からスタートできると思う方もいるかもしれません。実際昔は可能でした。しかし、情報交換制度ができてから、保険会社間で等級の情報が共有されています。そのおかげで高い等級を引き継ぐことができるのですが、低い等級をリセットして新たに加入し直すことはできないようになっています。

※同住所の家族の名義にしても、難しい場合もあります。

保険を使用した後の等級の決まり方は

保険の開始日から満期日までの間に事故があった場合、事故内容・件数に応じて継続契約で適用する等級、事故有係数適用期間が決定されます。

事故有係数とは

等級別の割引率は、「無事故」と「事故有」に区別されます。前年に事故があった方となかった方では、割引率が異なる仕組みになってます。
例えば、同じ等級であっても、「事故有」の方が「無事故」で等級が上がった契約より、翌年の保険料が高くなります。それぞれに適用する係数を、「事故有係数」、「無事故係数」といいます。

事故有係数適用期間とは

「事故有」の係数が適用される残りの年数のことです(初めてご契約される場合は「0年」になります)。
新契約の事故有係数適用期間は、3等級ダウン事故1件につき「3年」、1等級ダウン事故1件につき「1年」を加え、1年経過するごとに「前年の事故有係数適用期間」から「1年」を引きます。

※事故有係数適用期間の上限は「6年」、下限は「0年」となります(「0年」の場合は、「無事故」の係数が適用され、「1年」~「6年」の場合は、「事故有」の係数が適用されます)。

等級が上がる条件は?

保険の開始日から満期日までの間に、無事故だった場合、事故があっても自動車保険を使わなければ、次の契約では1等級上がります。
例えば、9等級であったお客さまが1年間無事故であった場合、次の年の契約は10等級になります。

保険を使うケースによって下がる等級は違う

事故の内容により「3等級ダウン事故」「1等級ダウン事故」「ノーカウント事故」という3パターンに分かれます。それぞれの違いを見てみましょう。(おとなの自動車保険の例でご紹介します。)

3等級ダウンする事故

下記の1等級ダウン事故、ノーカウント事故に該当しない事故のことをいいます。 3等級ダウン事故に該当する場合は、継続契約の等級は前契約より3等級下がります。

1等級ダウンする事故

「1等級ダウン事故」とは、事故の内容が以下(1)のいずれかにあてはまる事故で、かつ、事故の原因が以下(2)のいずれかにあてはまるものをいいます。
「1等級ダウン事故」に該当する場合は、通常の事故(3等級ダウン)と異なり、継続契約の等級は前契約より1等級下がります。

(1)事故の内容

  1. 車両保険の事故のみ
  2. 車両身の回り品補償の事故のみ
  3. 車両保険の事故と車両身の回り品補償の事故のみ
  4. 車両保険の事故とノーカウント事故のみ
  5. 車両身の回り品補償の事故とノーカウント事故のみ
  6. 車両保険の事故と車両身の回り品補償の事故とノーカウント事故のみ

(2)事故の原因

  1. 火災または爆発(※1)
  2. 盗難
  3. 騒じょうまたは労働争議に伴う暴力行為または破壊行為
  4. 台風、竜巻、洪水、高潮またはその他の自然災害による水没・浸水
  5. 落書またはいたずら等の契約自動車に対する直接の人為的行為(※2)
  6. 飛来中または落下中の他物との衝突
  7. 上記(2)事故の原因ア~カのほか、偶然な事故によって生じた損害(※3)
  8. (※1) 他物(飛来中または落下中の物を除きます。)との衝突もしくは接触または転覆もしくは墜落によって生じた火災または爆発を除きます。
  9. (※2) 次のいずれかに該当する損害を除きます。
  10. ・契約自動車の運行に起因して生じた損害
  11. ・契約自動車と他の自動車(原動機付自転車を含みます。)との衝突または接触によって生じた損害
  12. ・被保険者の行為によって生じた損害
  13. ・契約自動車を滅失、破損または汚損する意図がなくなされた行為によって生じたことが明らかである損害
  14. (※3) 他物との衝突もしくは接触、または契約自動車の転覆もしくは墜落を除きます。

ノーカウント事故の例

「ノーカウント事故」とは、事故の件数に数えない事故をいいます。
以下の補償に関する保険金またはこれらの組み合わせの保険金をお支払いする事故をノーカウント事故として取扱います。(他の事故がない場合は、継続契約において現在ご契約の等級から1等級上がります。)

  • 車両保険の応急処置費用、運搬費用または引取費用の各費用保険金
  • 人身傷害保険
  • 人身車外補償特約
  • 人身家族おもいやり特約※
  • ファミリーバイク特約(人身)
  • ファミリーバイク特約(自損)
  • 搭乗者傷害特約(死亡・後遺障害・入通院一時金補償型)
  • 搭乗者傷害特約(入通院一時金補償型)
  • 弁護士費用特約
  • 個人賠償責任特約
  • 無保険車傷害特約
  • ロードアシスタンス特約
  • 事故時代車費用特約
  • 自転車傷害特約
  • 被害者救済費用特約
  • 車両無過失事故に関する特約により無事故として取扱う事故

(※)契約開始日や、保険会社によっての違いがありますので、詳細は保険会社に確認をお願いします。ご相談頂ければ、お調べすることも可能です。

等級が下がったケース

交通事故で保険を使用、車の落書きでの修理代に車両保険を使用、1年以内に合計2回保険を使用した。
3等級ダウン事故が2回なので、下がる等級は6等級、事故有係数適用期間6年になります。
自宅のの壁にぶつけて、自動車の修理代に車両保険を使用した。
3等級ダウン事故で、事故有係数適用期間3年になります。
台風で物が飛んできて、車が破損、修理代に車両保険金を使用した。
1等級ダウン事故で、事故有係数適用期間1年になります。
自動車事故でケガをして、人身傷害保険金のみの支払いがあった
ノーカウント事故で、事故有係数適用期間0年になります。

まとめ

自動車保険の保険料は、等級によって割引率が決まります。20等級で事故を起こし保険を使う場合、3等級下がり元の等級に戻るまで保険料の支払いが大きく増えることがあります。等級によって、使える内容、お得に使える方法が違うので、ご自身の等級を把握しておくことはとても大切です。

※保険会社によって、補償内容や支払い条件も異なります。