代車の借り方|無料で借りる5つの方法と知っておくべき注意点

代車の借り方|無料で借りる5つの方法と知っておくべき注意点
代車

代車の借り方|無料で借りる5つの方法と知っておくべき注意点

車検や修理、事故で車が使えないとき、代車はどうやって借りればいい?無料で代車を確保する5つのルートと、借りるときに知っておくべき注意点を業界22年のプロが解説します。

この記事の結論

代車を無料で借りる方法は大きく5つ。整備工場・ディーラーの無料代車、保険のロードサービス、代車費用特約、事故の相手方への請求です。どのルートが使えるかは「車を預ける理由」によって変わるため、自分の状況に合った方法を選びましょう。

  • 車検・修理 → 整備工場やディーラーの代車が最も手軽
  • 事故(相手あり) → 相手の保険から代車費用を請求できるケースも
  • 事故(自分の過失) → 自分の保険の代車費用特約を確認

代車を無料で借りる5つの方法

代車を手配する方法はいくつかありますが、「無料」で借りられるルートは限られています。それぞれの特徴を理解して、最適な方法を選びましょう。

方法1
整備工場・ディーラーの代車を借りる
費用:無料(多くの場合)
車検や修理を依頼する整備工場・ディーラーが、サービスとして代車を貸し出してくれるパターン。もっとも一般的で手軽な方法です。ただし、代車の台数には限りがあるため、予約時に「代車が必要」と伝えておくことが大切です。
手続き不要・ガソリン代だけ負担
車種は選べない(軽自動車が多い)
方法2
保険のロードサービスで代車を手配
費用:無料(保険に付帯していれば)
多くの自動車保険にはロードサービスが付帯しており、事故や故障で車が自走できない場合にレンタカーを手配してくれます。利用期間は1日〜数日程度が一般的で、長期間の利用には向きません。
事故・故障時にすぐ使える
利用日数に制限あり(1〜3日程度が多い)
方法3
代車費用特約(レンタカー費用特約)を使う
費用:無料(特約に加入していれば)
自動車保険のオプションとして「代車費用特約」に加入していれば、修理期間中のレンタカー代が保険から支払われます。1日あたりの上限額(5,000〜10,000円程度)と利用期間の上限(30日程度)が設定されているのが一般的です。
好きなレンタカーを借りられる・期間が長い
事前に特約加入が必要・等級に影響しない場合が多い
方法4
事故の相手方に代車費用を請求する
費用:無料(相手の保険から支払い)
交通事故で相手に過失がある場合、修理期間中の代車費用を相手の対物賠償保険に請求できます。ただし、「代車の必要性」が認められることが条件。通勤や仕事で車が不可欠な場合は認められやすく、趣味だけの使用では認められにくい傾向があります。
自分の保険を使わずに済む
交渉が必要・認められないケースもある
方法5
レンタカーを自費で借りる
費用:1日3,000〜8,000円程度
上記のいずれも使えない場合の最終手段。費用はかかりますが、車種やグレードを自由に選べるメリットがあります。1週間以上借りる場合はウィークリー割引やマンスリー割引のあるレンタカー会社を利用すると費用を抑えられます。
車種が自由に選べる・すぐ借りられる
費用が全額自己負担
💬 業界22年の本音

受付をしていた経験から言えば、代車のトラブルで一番多いのは「事前に代車の確認をしていなかった」パターン。車検の予約をしたのに代車の予約を忘れていて、当日「代車ないんですか?」と聞かれる。工場側にも代車の在庫があるので、予約時に必ず「代車をお願いします」と一言伝えてください。これだけで困ることはなくなります。

状況別|どのルートで代車を確保すべきか

「自分はどの方法で代車を借りればいいのか」を判断するために、よくある状況別に最適なルートを整理しました。

状況最適な方法ポイント
車検で車を預ける
(1〜3日)
方法1:工場の代車予約時に代車の確認を。1日車検なら代車不要の場合も
修理で1〜2週間
預ける
方法1:工場の代車
or 方法3:代車費用特約
長期間の場合は工場の代車が空かないことも。特約があれば活用
事故で修理
(相手あり)
方法4:相手方に請求
+ 方法2:ロードサービス
まずはロードサービスで当日の足を確保。修理期間中は相手に請求
事故で修理
(自分の過失)
方法3:代車費用特約
or 方法1:工場の代車
自損事故でも代車費用特約は使える。特約がなければ工場に相談
故障で突然
動けなくなった
方法2:ロードサービス
→ 方法1:修理先の代車
まずはロードサービスでレッカーと一時的な代車を手配
上記すべて
使えない
方法5:レンタカー自費ウィークリー割引を活用。カーシェアも検討
📌 ポイント

事故の場合は「複数のルートを組み合わせる」のがコツです。当日はロードサービスで一時的にレンタカーを手配し、翌日以降は修理工場の代車か代車費用特約に切り替えるという流れが一番スムーズ。保険会社に電話した際に「代車はどうすればいいですか?」と聞けば、最適な方法を教えてもらえます。

代車を借りるときの注意点

代車は「借り物」です。返却時にトラブルにならないよう、事前に確認しておくべきポイントを押さえておきましょう。

ガソリンは満タン返しが基本

工場やディーラーの代車は、返却時にガソリンを満タンにして返すのがマナーです。明確にルールとして説明されない場合も多いですが、借りたときよりガソリンを減らした状態で返すのは印象が良くありません。レンタカーの場合は「満タン返し」が契約条件として明記されていることがほとんどです。

借りる前に傷の確認をする

代車を受け取る際は、必ず車体の傷や凹みを確認してください。できればスマホで写真を撮っておくと安心です。返却時に「この傷はもともとあったのか?」というトラブルを防げます。

⚠ 注意

代車で事故を起こした場合、修理費を自己負担しなければならないケースがあります。工場の代車には任意保険がかけられていないことも珍しくありません。代車を借りる際に「この代車に保険はかかっていますか?」と必ず確認してください。保険がない場合は、自分の保険の「他車運転特約」でカバーできるか確認しておきましょう。

代車の車種は選べないことが多い

工場やディーラーの代車は、基本的に車種を選べません。普段SUVに乗っていても、代車は軽自動車…ということはよくあります。車種にこだわりたい場合は、代車費用特約を使ってレンタカーを借りるほうが自由度は高いです。

代車の使用期間を確認する

代車には貸し出し期間の目安があります。車検なら1〜3日、修理なら修理完了まで、事故の場合は保険会社が認める範囲内。期間を大幅に超えて借り続けると、代車費用を請求されるケースもあるので注意しましょう。

💬 業界22年の本音

正直に言うと、工場側が一番困るのは「代車をなかなか返してくれないお客さん」です。修理が終わって連絡しても引き取りに来ない。その間、別のお客さんに代車を貸せないわけですから、工場としては困るんですね。修理完了の連絡があったら、できるだけ早く引き取りに行ってあげてください。お互いに気持ちよく利用するためのマナーです。

代車でトラブルが起きたときの対処法

代車を使用中に想定外のトラブルが発生することもあります。慌てないために、対処法を知っておきましょう。

代車で事故を起こした場合

まずは通常の事故対応と同じく、安全確保→警察→保険会社の順で対応します。加えて、代車を貸してくれた工場やディーラーにも必ず連絡してください。

修理費の負担については、代車に保険がかかっていればその保険を使えます。保険がない場合は、自分の任意保険の「他車運転特約」が使えるか保険会社に確認しましょう。他車運転特約は多くの保険に自動付帯されているため、カバーされるケースが多いです。

代車が故障した場合

走行中にエンジンが止まった、異音がするなどの故障が起きた場合は、まず安全な場所に車を停め、代車を貸してくれた工場に連絡します。代車のメンテナンス不備が原因の故障であれば、修理費や代替交通費は貸し手側の負担になるのが一般的です。

代車に傷をつけてしまった場合

小さな傷でも、隠さずに正直に報告してください。返却時に発覚すると印象が悪くなりますし、「いつ、どこでついた傷か」が曖昧になると自分が不利になります。すぐに連絡して、対応方法を相談するのが一番です。

📌 ポイント

代車を借りる前に、自分の自動車保険に「他車運転特約」がついているかを確認しておくのが最善の備えです。この特約があれば、代車で事故を起こしても自分の保険で対応できるため、安心して代車を利用できます。保険証券の特約欄を確認するか、保険会社に電話して聞けばすぐにわかります。

代車が借りられない場合の代替手段

工場の代車が空いていない、保険の特約もない…という場合でも、移動手段を確保する方法はあります。

カーシェアリング

タイムズカーシェアやdカーシェアなど、短時間から車を借りられるサービスです。15分単位で利用できるため、買い物や通院など短時間の用途なら代車よりも安く済むことも。ただし事前の会員登録が必要なので、「いつか使うかも」という方はあらかじめ登録しておくと便利です。

家族・知人の車を借りる

一番手軽な方法ですが、万が一事故を起こした場合の保険の問題は確認しておく必要があります。家族の車なら自分の保険の「家族限定」の範囲内かどうか、知人の車なら「他車運転特約」がカバーしてくれるかを事前に確認してください。

公共交通機関+タクシー

数日間なら電車・バス・タクシーで過ごすのも選択肢です。特に福岡市内は交通網が充実しているので、車なしでも移動できるエリアは意外と広い。修理期間が2〜3日なら、レンタカー代よりも安く済むケースもあります。

💬 業界22年の本音

代車が用意できないことを理由に車検や修理を先延ばしにする方がいますが、これは本末転倒です。車の不具合を放置するほうがずっとリスクが高い。代車が無理ならカーシェアや公共交通で数日しのいでもらったほうが、結果的にはずっと安全だし安上がりです。

よくある質問

代車は本当に無料ですか?隠れた費用はありませんか?
整備工場やディーラーの代車はほとんどの場合無料ですが、ガソリン代は自己負担が基本です。また、一部の工場では長期間(2週間以上など)の利用で代車料が発生する場合もあるため、借りる際に「費用はかかりますか?」と確認しておくと安心です。
代車で遠出してもいいですか?
工場の代車の場合、日常の移動範囲内での利用を想定しているため、長距離の遠出は避けるのがマナーです。遠方に出かける必要がある場合は、事前に工場に相談してください。レンタカーや代車費用特約で借りたレンタカーであれば、特に制限はありません。
代車費用特約を使うと保険の等級は下がりますか?
代車費用特約だけの利用では等級は下がりません。ただし、代車費用特約は通常、車両保険や対物賠償と一緒に使うもので、事故で保険金を請求した場合は等級が下がります。特約単体の利用で等級に影響することはないので安心してください。
相手の保険から代車費用を請求できる期間は?
一般的に「修理に必要な相当期間」が認められます。通常の修理であれば1〜2週間程度、部品の取り寄せに時間がかかる場合はさらに延びることもあります。ただし、修理を不必要に先延ばしにしていると判断された場合は、全期間の代車費用が認められないケースもあるため、修理はスムーズに進めることが大切です。
ディーラーの代車はどんな車ですか?
ディーラーの代車は、そのメーカーの車(最新モデルや展示車のこともある)が出るケースが多いです。ただし在庫状況によっては軽自動車やコンパクトカーになることも。車検シーズンや年度末は代車が不足しがちなので、早めの予約が重要です。

まとめ

代車を無料で借りる方法は複数ありますが、どれが使えるかは状況次第。事前に知っておくだけで、いざというときに慌てずに済みます。

  • 車検・修理なら整備工場やディーラーの代車が一番手軽で無料
  • 事故なら保険のロードサービス→代車費用特約 or 相手への請求
  • 代車を借りる前に「保険の有無」「ガソリン返し」「傷の確認」を忘れずに
  • 代車で事故を起こしたら、自分の保険の「他車運転特約」が使えるか確認
  • 代車が無理ならカーシェアや公共交通で乗り切る選択肢も
  • 代車の予約は車検・修理の予約と同時に行うのが鉄則

代車の確保は「事前の確認」がすべてです。この記事のポイントを押さえて、車を預けている間もストレスなく過ごせるようにしてくださいね。

梅原 隆也
梅原 隆也
自動車関連事業で22年の経験を持つカーライフアドバイザー。福岡で中古車販売店の店長、板金塗装工場での修行、認証工場での磨き・コーティング担当を経て、受付として月間300件の問い合わせに対応。業界の裏側を知るプロとして、ユーザー目線の本音のアドバイスを発信中。