車検証には、車台番号・型式・所有者・使用者・初度登録年月など、 手続きや保険、中古車売買で必要になる情報がまとめられています。 本記事では、どの項目を、どんな場面で確認するのかを先に示し、 電子車検証と車検証閲覧アプリの使い方まで解説します。
先に確認したいポイント
- 車検満了日・所有者情報・使用者住所は、電子車検証の券面だけでは確認できません。
- 券面にない情報は、国土交通省の車検証閲覧アプリまたは「自動車検査証記録事項」で確認します。
- 中古車購入時は、車検証だけでなく、現車・点検記録簿・走行距離計も合わせて確認します。
- 車検証は電子化後も、車の運行時に備え付ける必要があります。
目的別|車検証のどこを見るか
最初からすべての項目を読む必要はありません。 目的に応じて、次の項目を確認するとスムーズです。
| 確認する場面 | 主に見る項目 | 注意点 |
|---|---|---|
| 車検期限を確認 | 有効期間の満了する日 | 電子車検証では券面に表示されないため、閲覧アプリか自動車検査証記録事項で確認します。 |
| 自動車保険の見積もり | 型式、初度登録年月、車台番号、用途・車種 | 保険会社によって必要項目が異なります。 |
| 名義変更・売却 | 所有者、使用者、車台番号、使用の本拠の位置 | 所有者がローン会社等の場合、所有権解除が必要になることがあります。 |
| 中古車購入 | 初度登録年月、型式、車台番号、所有者、備考欄 | 過去の走行距離計表示値は、現車のメーターや点検記録簿と照合します。 |
| 部品の適合確認 | 型式、車台番号、原動機の型式、型式指定番号等 | 同じ車名でも年式や仕様で部品が異なるため、車台番号まで確認すると確実です。 |
車検証とは
車検証の正式名称は「自動車検査証」です。 車両を識別する情報、使用者・所有者に関する情報、検査の有効期間などが記録されます。 電子車検証になっても、車を運行するときに車内へ備え付ける義務は変わりません。
コピーやスマホ写真だけでは代用できません
運行時に備え付けるのは車検証そのものです。 手続き先へ提出する書類は手続きごとに異なるため、原本・写しのどちらが必要か事前に確認してください。
従来の車検証と電子車検証
| 比較項目 | 従来の車検証 | 電子車検証 |
|---|---|---|
| 大きさ | A4サイズ | A6サイズ相当(105mm×177.8mm) |
| 情報の確認 | 基本的に券面で確認 | 券面とICタグ内の情報を合わせて確認 |
| 交付開始 | 電子化前に交付 | 登録車は2023年1月4日、検査対象軽自動車は2024年1月4日から |
車検証の各項目の意味
車両を特定する情報
| 項目名 | 意味・確認する場面 |
|---|---|
| 自動車登録番号 又は車両番号 | ナンバープレートの番号です。登録車では「自動車登録番号」、軽自動車では「車両番号」と表記されます。 |
| 車台番号 | 車両ごとに付けられた識別番号です。名義変更、保険、部品確認、盗難車確認などで使用します。 |
| 車名・型式 | 車名はメーカー名等、型式は国への届出に基づく車両区分です。保険や部品の適合確認で使います。 |
| 原動機の型式 | 搭載されているエンジン等の型式です。整備や部品確認で使われます。 |
| 長さ・幅・高さ | 車体の寸法です。改造などで記録内容から変わる場合、構造等変更検査が必要になることがあります。 |
重量・排気量・定員に関する情報
| 項目名 | 意味・確認する場面 |
|---|---|
| 車両重量 | 車両本体に、通常の運行に必要な装備等を含めた重量です。 乗用車の自動車重量税区分などの確認に関係します。 |
| 車両総重量 | 車両重量に、乗車定員分の重量や最大積載量を加えた重量です。 貨物車の区分や免許・規制の確認で重要になる場合があります。 |
| 総排気量又は定格出力 | エンジン車は排気量、電気自動車などは定格出力が記載されます。税区分や車両区分の確認に使われます。 |
| 燃料の種類 | ガソリン、軽油、LPガス、電気など、車両に使用する燃料・動力の種類です。 |
| 乗車定員 | 乗車できる人数の上限です。 |
| 最大積載量 | 積載できる荷物の上限重量です。主に貨物車で確認します。 |
所有者・使用者に関する情報
| 項目名 | 意味・確認する場面 |
|---|---|
| 所有者の氏名又は名称・住所 | 法律上、車を所有している人または法人です。 ローン購入では、ローン会社や販売店が所有者になっていることがあります。 電子車検証では券面に表示されず、ICタグ内の情報として確認します。 |
| 使用者の氏名又は名称・住所 | 車を主に使用・管理する人または法人です。 電子車検証では使用者の氏名・名称は券面に表示されますが、住所はICタグ内で確認します。 |
| 使用の本拠の位置 | 車を主に使用する場所です。登録、住所変更、車庫関係の手続きで確認します。 電子車検証では券面に表示されません。 |
日付・履歴に関する情報
| 項目名 | 意味・確認する場面 |
|---|---|
| 初度登録年月 初度検査年月 | 新車として最初に登録・検査された年月です。一般に中古車の「年式」を見る基準になります。 経過年数による税の重課判定に関係する場合がありますが、対象車種・燃料・制度により扱いが異なります。 |
| 交付年月日 | 現在の車検証が交付された日です。初度登録年月や車検満了日とは別の項目です。 |
| 有効期間の満了する日 | 車検の有効期限です。 電子車検証の券面には表示されないため、閲覧アプリまたは自動車検査証記録事項で確認します。 |
| 備考欄 | 過去の検査時における走行距離計表示値、税・減免、車両に関する注意事項などが記録されます。 記載内容は車両によって異なります。 |
| 車両識別符号 (車両ID) | 電子化に伴い付与された、車両ごとに不変の識別符号です。 |
中古車購入時は車検証だけで判断しない
車検証の備考欄にある走行距離計表示値は、検査時点の記録です。 現在の走行距離、点検記録簿、整備履歴、修復歴、現車の状態を合わせて確認してください。
電子車検証の券面とICタグの違い
電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグが付いた車検証です。 変更されにくい基礎的な情報は券面に表示され、 所有者情報や車検満了日などはICタグ内の情報として確認します。
| 確認する情報 | 券面 | 閲覧アプリ・ICタグ |
|---|---|---|
| ナンバー・車台番号・型式 | 確認できる | 確認できる |
| 車体寸法・重量・排気量等 | 確認できる | 確認できる |
| 使用者の氏名・名称 | 確認できる | 確認できる |
| 車検の有効期間 | 表示されない | 確認できる |
| 所有者の氏名・住所 | 表示されない | 確認できる |
| 使用者住所・使用の本拠 | 表示されない | 確認できる |
「自動車検査証記録事項」の交付には例外があります
国土交通省は、2027年12月末まで電子車検証の交付・更新時に 「自動車検査証記録事項」を交付すると案内しています。 ただし、券面記載事項に変更のない検査手続きでは、 検査窓口での交付が2025年12月末で終了しています。 必要な場合は、車検証閲覧アプリからPDFを出力できます。
電子車検証を傷めないための注意
ICタグ部分を切る、強く折り曲げる、高温になりやすい場所へ長時間放置するなど、 タグを破損させる扱いは避けてください。
車検証閲覧アプリの使い方
券面に表示されない情報は、国土交通省の「車検証閲覧アプリ」で確認できます。 アプリの対応OSや対応端末は更新されるため、インストール前に公式サイトの動作環境を確認してください。
公式アプリをインストール
国土交通省の案内ページから、iOS版・Android版またはPC版をインストールします。
セキュリティコードを入力
電子車検証の券面に記載されたセキュリティコードを入力します。
ICタグを読み取る
NFC対応スマートフォンを電子車検証のICタグ部分へ近づけ、動かさずに読み取ります。
情報を確認・保存
車検満了日、所有者情報、使用者住所などを確認できます。オンライン時はPDF等の出力も可能です。
iPhoneで読み取れないとき
国土交通省FAQでは、iPhoneでNFCを利用するにはFace IDまたはTouch IDを有効にするよう案内しています。 端末上部をICタグへ近づけ、しばらく動かさずに待ちます。
NFC非対応端末の場合
NFCに対応していないスマートフォンやタブレットでは読み取れません。 PC版と対応ICカードリーダを利用するか、自動車検査証記録事項で確認します。
確認できる主な情報
- 車検証情報
- 一部のリコール情報
- 車検証情報のPDF等
有効期限のお知らせ
車両情報を登録すると、車検有効期間のお知らせ機能を利用できます。 通知条件は車種やアプリ仕様により異なる場合があります。
アプリは最新版を利用してください
車検証閲覧アプリは仕様変更や強制アップデートが行われることがあります。 読み取れない場合は、OS・アプリの更新状況と公式の対応端末情報を確認してください。
車検証が必要になる場面
名義変更・譲渡
- 所有者・使用者
- 車台番号
- 使用の本拠の位置
自動車保険
- 型式
- 初度登録年月
- 車台番号
車検・整備
- 電子車検証の原本
- 有効期間
- 型式・車台番号
住所・氏名の変更
- 使用者・所有者情報
- 使用の本拠の位置
- 変更後の確認書類
売却・廃車
- 所有者
- 車台番号
- 所有権留保の有無
中古車購入
- 初度登録年月
- 型式・車台番号
- 備考欄・過去の走行距離記録
住所や氏名が変わった場合
登録内容に変更があった場合は、原則として変更から15日以内に手続きします。 必要書類は登録車・軽自動車、所有者と使用者の関係、管轄変更の有無によって異なります。
名義変更の詳しい流れは 「福岡で車の名義変更|必要書類・費用・手続きの流れ」 もご覧ください。
車検証についてよくある質問
車検証を紛失したらどうすればよいですか?
使用の本拠を管轄する運輸支局・自動車検査登録事務所で再交付を申請します。 軽自動車は管轄の軽自動車検査協会で手続きします。 2026年4月時点の再交付手数料は、登録車・軽自動車とも1件450円です。 必要書類や手数料は変更されることがあるため、申請前に管轄窓口で確認してください。
車検証はコピーを車内に置けばよいですか?
いいえ。運行時に備え付ける必要があるのは車検証そのものです。 コピーやスマートフォンの写真だけでは代用できません。
電子車検証も車内に置く必要がありますか?
はい。電子車検証も運行時に備え付ける必要があります。 ICタグを傷めないよう、折れや高温を避けて保管してください。
車検満了日はどこで確認できますか?
電子車検証の券面には表示されません。 車検証閲覧アプリ、アプリから出力した自動車検査証記録事項、 または交付された自動車検査証記録事項で確認します。
車検証閲覧アプリはiPhoneでも使えますか?
iOS版が提供されています。対応OS・対応機種を公式サイトで確認し、 iPhoneでNFCを使う場合はFace IDまたはTouch IDを有効にしてください。
所有者がローン会社や販売店でも問題ありませんか?
ローン購入では、所有権留保によりローン会社や販売店が所有者となっていることがあります。 使用中に直ちに問題になるものではありませんが、売却や名義変更では所有権解除が必要になる場合があります。
車検証の見方|まとめ
- 目的に応じて、車台番号・型式・所有者・初度登録年月などを見る
- 電子車検証の券面には、車検満了日・所有者情報・使用者住所が表示されない
- 券面にない情報は車検証閲覧アプリか自動車検査証記録事項で確認する
- iOS版・Android版があり、対応OS・NFC対応状況を公式サイトで確認する
- 車検証は電子化後も、運行時に車内へ備え付ける
- 中古車購入では、車検証と現車・点検記録簿・走行距離を照合する

