交通事故証明書の取り方|申請方法・費用・発行日数・後日届出まで解説

交通事故証明書の手続き

交通事故証明書は、警察から提供された資料をもとに、 交通事故があった事実を自動車安全運転センターが証明する書類です。 保険請求や損害賠償の手続きで求められることが多いため、事故後は警察への届け出を済ませ、 必要に応じて早めに取得しておきましょう。

最初に確認したい結論
  • 警察に届け出ていない事故は、交通事故証明書を申請できません。
  • 申請方法は、センター窓口・ゆうちょ銀行/郵便局・インターネットの3通りです。
  • 交付手数料は、2025年10月1日以降1通1,000円です。
  • 郵送受取は通常10日程度、窓口は事故資料が届いていれば原則即日交付です。
  • 原則の交付期限は、人身事故が事故発生から5年、物件事故が3年です。

交通事故証明書とは

交通事故証明書は、自動車安全運転センターが、警察から提供された事故資料に基づいて交付する書類です。 事故の発生日時や場所、当事者、車両などの情報を確認でき、 自賠責保険や任意保険の請求、損害賠償、勤務先への報告などで使われます。

必要になることが多い場面

  • 自賠責保険の被害者請求
  • 任意保険の保険金請求
  • 事故相手との損害賠償手続き
  • 通勤中の事故に関する勤務先への報告
  • 弁護士への相談や訴訟資料の準備
  • 事故の発生事実を第三者へ示す場面
交通事故証明書だけでは証明できないこと

この書類は、事故原因、当事者の過失の有無や程度、損害の種類・大きさを決めるものではありません。 「甲」「乙」の記載だけで、どちらの過失が大きいかを断定することもできません。

事故直後から保険会社への連絡、修理、示談までの順番は、 「交通事故後の対応手順|警察・保険会社・病院・示談まで時系列で解説」 でまとめています。

交通事故証明書の取り方|3つの申請方法

METHOD 01

センター窓口

事故資料が届いていれば原則即日。急いでいる人向けです。

METHOD 02

郵便局から申請

専用申込用紙で払い込み、証明書を郵送で受け取ります。

METHOD 03

インターネット

当事者本人など利用条件を満たす場合にオンライン申請できます。

方法申請の概要交付の目安費用
センター窓口都道府県の自動車安全運転センター事務所で申請資料到着済みなら原則即日。未到着・他県事故は後日郵送1通1,000円
ゆうちょ銀行・郵便局専用の交通事故証明書申込用紙に記入して払い込み通常10日程度1通1,000円+郵便局の払込料金
インターネット自動車安全運転センターの申請ページから本人が申請入金確認後、通常10日程度1通1,000円+払込手数料143円など

方法1:自動車安全運転センターの窓口

都道府県のセンター事務所で窓口申請用紙を記入し、交付手数料を添えて申し込みます。 警察から交通事故資料が届いていれば原則即日交付ですが、資料がまだ届いていない場合や、 事故が別の都道府県で起きた場合は後日郵送になります。

申請自体は全国のセンター事務所でできます。即日受取を希望する場合は、 事故が起きた都道府県の事務所へ事前に確認してから出向くと確実です。

福岡県の窓口

福岡県事務所は、福岡市南区花畑4丁目7番1号・福岡自動車運転免許試験場1階です。 所在地や受付時間は変更される可能性があるため、来所前に 自動車安全運転センターの所在地一覧 で確認してください。

方法2:ゆうちょ銀行・郵便局から申し込む

交通事故証明書申込用紙に必要事項を記入し、ゆうちょ銀行または郵便局から交付手数料を払い込みます。 申込用紙は、センター事務所のほか、警察署・交番・駐在所に備え付けられています。 証明書は通常10日程度で郵送されます。

方法3:インターネットで申し込む

自動車安全運転センターの個人申請受付ページ から申し込みます。支払いは、対応するコンビニ、ペイジー、ネットバンクです。 クレジットカード払いではありません。

インターネット申請の主な条件
  • 警察に届け出た事故であること
  • 申請者が事故当事者本人であること
  • 事故時に警察へ届け出た住所に現在も住んでいること
  • 人身事故は5年以内、物件事故は3年以内であること

代理人や、事故後に住所が変わった人は、窓口または郵便局からの申請を検討してください。

申請前に用意しておく情報

申請方法によって記入欄や確認書類が異なります。少なくとも、次の情報を整理しておくと手続きが進めやすくなります。

  • 事故が発生した日時
  • 事故が発生した場所
  • 事故を届け出た警察署・高速隊
  • 当事者の氏名・住所・生年月日
  • 車両番号・車種などの情報
  • 申請者の連絡先・郵送先
代理人が窓口申請する場合

申請者本人の委任状と、代理人自身の運転免許証などの本人確認書類が必要です。 家族だから無条件で代理申請できるわけではないため、事前にセンター事務所へ確認してください。

事故当日に警察を呼ばなかった場合

警察への届け出がないままでは、交通事故証明書は発行されません。 後日になって必要性に気づいた場合は、事故場所を管轄する警察署へできるだけ早く相談してください。

  1. 事故場所を管轄する警察署へ連絡する
    事故日時・場所・相手方の情報を伝え、後日届け出について指示を受けます。
  2. 事故を確認できる資料を整理する
    車両の写真、ドライブレコーダー映像、相手の連絡先、修理見積書など、残っている資料を準備します。
  3. けががある場合は医療機関へ相談する
    症状があるときは受診し、警察や保険会社へ診断書の扱いを確認します。
  4. 警察の案内に従って届け出る
    時間の経過や資料の状況によって対応が異なるため、受理を前提にせず個別に確認します。
  5. 事故情報がセンターへ提供された後に証明書を申請する
    すぐに発行できるとは限らないため、急ぐ場合はセンター事務所にも確認します。
「数日以内なら必ず受理される」という決まりはありません

後日届け出の可否は、事故の状況や確認できる資料によって異なります。 事故から何日以内なら確実という一律の期限は示されていないため、 「1週間以内なら大丈夫」と自己判断せず、気づいた時点ですぐ警察へ相談してください。

事故証明書を取得できないとき

自賠責保険の請求などでは、保険会社から 「人身事故証明書入手不能理由書」の提出を案内される場合があります。 ただし、事故証明書の代わりとして必ず認められる書類ではなく、 保険金の支払いを保証するものでもありません。まずは加入先の保険会社へ相談してください。

交通事故証明書に書かれること・書かれないこと

区分内容
記載される主な情報事故照会番号、発生日時、発生場所、当事者の氏名・住所・生年月日、車種・車両番号、自賠責保険関係、事故類型、照合記録の種別など
記載されない判断事故原因、過失の有無・程度、損害の種類や程度、最終的な賠償責任
甲・乙の見方当事者を区分して記載する欄であり、甲に記載されたことだけを理由に過失割合を判断することはできません

過失割合は、事故現場の状況、双方の説明、ドライブレコーダー映像、過去の裁判例などを踏まえて、 保険会社同士の協議や裁判で判断されます。詳しくは 「交通事故の過失割合とは?決め方と事故パターン別の目安」 をご覧ください。

交通事故証明書と保険手続きの関係

交通事故証明書は、自賠責保険や任意保険の請求で提出を求められることが多い重要書類です。 ただし、事故の内容や保険会社の手続きによっては、保険会社側で取得する場合や、 契約者が原本を提出しない場合もあります。

先に保険会社へ確認すると二重申請を防げる

自分で申請する前に、事故受付の担当者へ 「交通事故証明書は自分で取る必要がありますか」と確認してください。 保険会社が取得する予定なのに、自分でも申請すると、不要な費用と手間がかかることがあります。

事故証明書を取っても、保険を使う義務はない

証明書を取得したことと、車両保険や対物保険を実際に使うことは別です。 修理費と翌年以降の保険料への影響を比べ、保険を使わずに修理したほうがよいケースもあります。 判断方法は 「事故で保険を使う?使わない?損しない判断基準と具体的な計算方法」 で解説しています。

交通事故証明書のよくある質問

交通事故証明書は当事者以外でも申請できますか?

事故当事者のほか、損害賠償請求権のある親族や保険金の受取人など、 交付を受けることについて正当な利益がある人も申請できます。 代理人が申請する場合は、本人の委任状を用意し、センター窓口で手続きします。 インターネット申請は事故当事者本人に限られます。

交通事故証明書はいくらですか?

2025年10月1日以降の交付手数料は1通1,000円です。 郵便局から申し込む場合は払込料金、インターネット申請では1通につき143円の払込手数料などが別途かかります。

申請してから何日で届きますか?

郵便局またはインターネットで申請した場合は、通常10日程度が目安です。 センター窓口では、警察から事故資料が届いていれば原則即日交付されます。 資料が未到着の場合や他県の事故は後日郵送です。

物損事故と人身事故で申請期限は違いますか?

はい。原則として、人身事故は事故発生から5年、物件事故は3年を経過すると交付されません。 必要になる可能性がある場合は、期限直前まで待たずに取得してください。

事故証明書に過失割合は書かれていますか?

書かれていません。交通事故証明書は事故の発生事実を確認する書類で、 事故原因、過失の有無や程度、損害の程度を証明するものではありません。 甲・乙の記載だけで過失割合を判断することもできません。

駐車場内の事故でも発行されますか?

駐車場内の事故でも、警察が交通事故として取り扱い、事故資料が自動車安全運転センターへ提供されれば申請できます。 私有地であれば無条件に発行されるという意味ではないため、事故時に警察へ届け出て、取扱いを確認してください。

物損事故から人身事故へ変更した場合はどうなりますか?

けがが判明した場合は、診断書の提出などについて事故を扱った警察署へ相談します。 警察で人身事故として取り扱われ、事故記録が変更された後は、 交通事故証明書の記載も変更される可能性があります。手続き後に警察署とセンター事務所へ確認してください。

まとめ|警察への届け出を済ませてから申請する

  • 交通事故証明書は、自動車安全運転センターが事故の発生事実を証明する書類です。
  • 警察に届け出ていない事故は発行されません。
  • 申請方法は窓口・郵便局・インターネットの3通りです。
  • 交付手数料は1通1,000円です。
  • 郵送受取は通常10日程度、窓口は条件を満たせば原則即日です。
  • 交付期限は原則、人身事故5年・物件事故3年です。
  • 証明書には過失割合や事故原因は記載されません。
梅原隆也
梅原 隆也

自動車関連事業で22年の経験を持つカーライフアドバイザー。 中古車販売、板金塗装、認証工場での実務と事故・修理相談の受付経験をもとに、 車の所有者が判断しやすい情報を発信しています。